JOMOのCMにCLが登場しているという話

竹内結子が出ているJOMOのCMにライカ(あるいはライツミノルタ)CLが登場している。
毎度ながらの言い訳だけど、テレビを全然見ないので全く知らなかった。たぶん先月くらいからやってたんじゃないかと思う。

CLのファインダー図。コニカミノルタのサイトの取説から拝借。

CMの冒頭からいきなりファインダーの表示込みの画面が出てきて、かなりマニアックに仕立ててある。
右の図はコニカミノルタのサイトにあるCLの取り扱い説明書のファインダーの部分だけど、たしかに忠実にファインダーが再現されているようだ。画面に足りないのは右側の露出計部分と、上部のシャッタースピードを示す指標が省略されているくらい。実に素晴らしい。

しかし、このCL、助手席に置かれているのが写っているときにわかるのだけれど、ロゴの部分が黒く塗りつぶされている。したがって、ライカ CLなのか、ライツミノルタ CLなのかは判別不能だ。
それで、上の方に「ライカ(あるいはライツミノルタ)」と書いたわけだ。
NHKみたく名前が出てきちゃまずい理由とかがあるんだろうか。



M-Rokkor 40mmに装着した12585。この話はまた今度書こうと思う。

それはそうと、気になるのは装着されているレンズ。
普通なら標準レンズのロッコール40mmがついていそうなものだけど、違うレンズがついているようだ。しかも、ちょっと大きめのスリット入りフード。
ぱっと見た感じ、フードの大きさと深さからして12585のように見える。ロッコールに12585はつかないので(実はぼくはロッコールに12585を無理やり装着するのに成功していて、近々そのことも書こうと思っている)、普通につけるとしたら、形から考えても2代目か3代目のズミクロン35mmだ。
でも、35mmのズミクロンにはやはり12504のほうが似合うし、それだと製作者も詰めが甘いよなぁと思ってよく見ると、前玉が異様に大きい。ということはズミクロンの可能性は消えた。
他には球面ズミルックスの35mmという線もないことはないけど、鏡銅のデザイン的にちょっと違う。それに球面ズミルックスに12585という組み合わせはあまり聞いたことがない。ということで却下。
ということは……結論としては、ライカ(ライツ)製のレンズではないんじゃないかということになる。
そして、ライカ製でないというと残された選択肢はひとつ。
前玉の大きさと深めのスリットフード、そして、コンパクトな鏡銅。コシナ製フォクトレンダーのノクトン 40mm F1.4だ。
なるほど、そう思ってみてみると、確かにノクトンのように思える。ノクトンのフードはもうちょっと大きいような気もするけど、ぼくは実物を見たことがないのでこんなもんなのかもしれない。

《新品》Voigtlander NOKTON classic 40mmF1.4

で、これがノクトン。

というわけで、当サイトの見解としては、このCM中に登場するレンズはノクトン 40mm F1.4だと断定いたします。さすがにあの映像からはシングルコーティングかマルチコーティングかまでは判断できないけど。
それにしても、CLに非純正の40mmレンズというのは、なかなか粋な選択だと思う。やるなぁ、このCMの製作者。

ただ、ちょっと気になるのは、ノクトンにフードをつけた状態だと距離計窓がふさがれてしまって測距できないんじゃないかということ。うろ覚えだけど、どこかで読んだような気がする。
ま、CMなので見栄えが優先だということでその辺は気にしないことにしましょう。

このCMのせいでCLが人気になって中古価格が高騰してしまわないことを祈ってるけど、先々月くらいからずっと中古やオークションで探してるぼくとしてはそこが一番に気にかかるところ。
さて、どうなんでしょうねぇ。
でも、これをきっかけにちょっとした銀塩ブームになってフィルムや暗室用品が末永く生産されれば、それはそれでありがたいことだとも思うのだけど。

* * *

文中で少し触れたけど、ちょっとした改造で40.5mm径のフィルターに12585や12504などのE39向けフードが装着可能になることがわかりました。ロッコールのフードについては、のちほどあらためて詳しく書くつもりです。

(やっとカメラサイトぽくなってきた)

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