篠田の花火


OLYMPUS E-1 / 14-54mm F2.8-3.5

近江八幡の篠田神社で毎年行われている篠田の花火に行ってきた。
篠田の花火は、国選択無形文化財で江戸時代から行われている行事らしい。打ち上げ花火もあるのだけれど、メインは和火薬を使った仕掛け花火。夏の花火大会のようなものではなくどちらかというと花火を奉納する神事だということらしい。

Ads by Google



おじさんが花火を抱えて火花を飛ばす。





普通の打ち上げ花火も。





手持ちだったけど、どうにか撮れた。





実は今回の目的の「ひこにゃん」


花火は午後7時半からという話を聞いていたので、1時間前くらいには篠田神社に到着したのだけれど、それでも会場の境内には場所取りのために早くきた人でいっぱいだった。

定刻通り7時半から開始……。なのだけれど、すぐに花火がはじまるわけではなく、藁でやぐらを組んだ大きな松明を若者たちが引き回すところからはじまる。
1時間くらいかかって松明を境内に奉納すると、次は神社の隣の広場で、上の写真にもある大きな手持ち花火。この花火が全部で10発くらい。おじさんたちがひとりずつこの花火を抱えて空に向かって火花を放つ。
この頃になると人がものすごく多くなってきて、もはや身動きがとれないくらいだった。実は三脚を置いて場所取りをしていたのだけれど、そんなのはまったく役に立たないくらいの人だかり。仕方がないのでカメラの感度を上げてすべて手持ちで撮った。

そのあと、普通の打ち上げ花火がはじまる。
すでに時計は9時を回っていて、すっかり疲れてしまっていたし、三脚も置きっ放しにしていて手元になかったので、打ち上げ花火を撮るのはあきらめた。つもりだったのだけど、あまりにもきれいなので、あてずっぽうに空にカメラを向けてバルブで撮ってみたら結構うまく撮れた。

そして、メインの仕掛け花火。
実は今回は、彦根城築城400年祭のキャラクター「ひこにゃん」の仕掛け花火があるというのでそれを撮るのが目的だった。が、ものすごい人でポジション取りもままならない。
で、結局花火の裏側からひっくり返った「ひこにゃん」しか撮れなかった。そもそも仕掛け花火がどんなものなのかがよくわかっていなかったので、いったいどうやって撮ればいいんだかさっぱり見当がつかなかった。ま、言い訳ですけど。
そのあと、境内に設置されたメインの巨大な仕掛け花火に点火。あっという間に終わってしまってなにがなんだかだった。というわけで、メインの仕掛け花火の写真はなしです。



最後に松明を燃やす。





おまけ。シルエットがきれいだった。

最後に2基の松明を燃やして神事は終了。さっきまでひしめき合ってた人の波は花火が終わると同時にさっとはけてしまって松明を燃やす頃には半分くらいに減っていた。うーん、なんとも現金な。

すべてが終わったのは10時半頃。せいぜい1時間くらいだろうと甘く考えていただけにすっかり疲れ果ててしまった。
場所取りをしたまま放置していた三脚は、さすがに邪魔だったらしくちょっと離れたところにご丁寧に畳んで置いてあった。なにはともあれなくさなくてよかったけど。

それにしても、こういうお祭りに来るたびに主役である町の人たちっていいなぁと思う。
祭りに限らず旅行をしてたときもそうだったけど、ぼくらはいつもストレンジャーで、外からそれを眺めている。もちろん外からの目も大切だけど、外から写真を撮るより中でなにかをやってるほうが大切なんじゃないかと。外国でいうと、通り過ぎる旅行者じゃなくて生活者だということ……。それは写真を撮るものにとって永遠の課題なのかもしれないけれど。
このあたりの話は長くなりそうなので、またの機会に。

そんなわけで、滋賀県9年目にしてはじめての篠田の花火はいろんな意味でよかったんじゃないかと。やっぱり外に出て行かないとだめですねぇ。

Ads by Google

comments powered by Disqus