Aperture 2 をさっそくさわってみた

Aperture 2

発表当日に注文したAperture 2だけれど、発送までに時間がかかるらしい。おそらく週明けくらいには届くのだろうけど、待ち切れなかったので試用版をダウンロードしてインストールしてみた。

すでにAperture 1.5がインストールされている場合は、トライアル用に別のライブラリがつくられるようになっている。二度手間になってしまうので、既存のライブラリをアップデートしようと試みたけれど無理なようだ。
トライアル用のライブラリをつくって、手動で既存のライブラリの中身をコピーしてみたが、これも認識せず。
仕方なくファイルメニューの読み込みで、既存のライブラリのプロジェクトを指定して読み込むことにした。
ちなみに、Apertureのライブラリはパッケージ化されているので直接ライブラリ内のプロジェクトを読み込むことはできない。いったんFinderで「パッケージの内容を表示」して、中のフォルダのエイリアスをデスクトップにでもつくっておけば、読み込みのときにライブラリの中にアクセスできる。といっても、ライブラリ直下にプロジェクトがある場合は無理だろうけど。
まあ、正規版が届いてからインストールすれば、問題なくライブラリをアップデートしてくれると思う。

さて、使い心地はというと……。

とりあえず、動作速度は恐ろしく改善されている。Lightroomと互角くらい。
いままで、なにかするたびにカーソルがレインボーになっていたのが嘘のようにさくさくきびきび動く。

インスペクタは左にまとめられタブで切り替える

インターフェイスは大幅に変更になって、右にあった現像のパラメータやメタデータなどのインスペクタは左のプロジェクトパネルと統合されて、タブで切り替えるようになった。Capture One 3.x系のインターフェイスに近い感じだ(もっともCapture Oneの場合は左右どちらでも切り替えることができるけど)。
パラメータを変更する際にうっかりカーソルを右へ持っていきそうになってしまうけれど、じきに慣れるだろう。そもそもCapture OneからApertureに乗り換えたときは、逆のことが起こっていたわけで、元に戻ったと考えればあまり苦痛はない。
しかも、パネルが左に集中したことで、ビューア画面がより広く使えるようになったのはいいことだと思う。

また、今までウィンドウ上部のツールバーにあった選択・回転・傾き補正・クロップといったツール類がLightroomと同じようにビューアの左下に移動している。これらのツールはたいていキーボードのショートカットを使うのでどこにあってもいいような気もするのでどこにあってもかまわないけれど、結果的に後発のLightroomの真似のようになってしまったのは少し悲しい。


ツール類はLightroomと同じくビューアの左下にまとめられた

ちなみに、「スポットとパッチ」ツールに加えて「レタッチ」ツールというのを新たに実装したようだ。Photoshopの修復ブラシもしくはスポット修復ブラシのようなもので、いままでPhotoshopで行っていた作業がApertureだけで完結させられるようになる。が、精度としてはPhotoshopやLightroomほどのものではなさそうで、けっきょくPhotoshopで仕上げをしなければならないような気がする。この点ではPhotoshopのノウハウを詰め込んだLightroomに軍配ありといったところ。

その他、細かいところでは、パラメータの調整がカーソルで可能になった。これは大きな進歩。というか、いままでできなかったのがおかしい。
また、現像エンジンも大幅に進化しているようで、E-1のRAWを読み込んだときのデフォルトの絵がどぎつかったのが自然になった。ラーメンノイズも改善されている。
サポート外のカメラでもDNGに変換すれば読み込めるようになったのもありがたい。これで、GRやR-D1sのRAWも正式サポートではないけど扱える。試しにVueScanでスキャンしたDNGも読み込んでみたが、こちらは無理だった。残念。
それから、ビネットやハイライト復元などの機能強化も重宝しそうだ。
あとは、歪曲収差補正があれば文句なしといったところか。

* * *

そんなわけで、まだちょこっとさわっただけだけれど、1.5から考えるとまったく別物といっていいほどの正常進化を遂げているなぁというのが感想。
すでに現像ソフトとしてはLightroomにユーザを持っていかれて忘れ去られた存在ではあるけれど、画像管理 + 現像という観点でいくと右に出るソフトはないのではないかと思う。Lightroomはライブラリ機能としてはいまいちだし。

いままで食わず嫌いだった方、ぜひ一度Aperture 2をお試しあれ。

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