X-Pro1に広角Mレンズを装着したときの周辺画質

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ローパスレスで繊細な描写が魅力のX-Pro1。Mレンズのベースボディとして期待をしていたのだけど、レンズによっては、特に広角レンズでは、全く使い物にならないのではないかという疑惑が。
おそらく光学系の設計思想の差だと思われるけど、X-Pro1の場合、センサーへの入射角がきつくなるようなタイプのレンズだと周辺がシャープに結像しないようだ。上の写真のレンズはSWH 15mmだけど、135用のレンズの1.5倍クロップでも周辺はかなり甘い。

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実は以前、GF1にSWH 15mmをつけたときにも同じような周辺の甘さがあって、そのときはレンズの片ボケかなにかかと思ってレンズのせいにしていたのだけど、同じSWHをM8につけたときには周辺まできっちりとシャープに写っておかしいなぁと思っていた。
SWHは、R-D1につけたときに周辺光量が落ちることでも有名で、まあ要するに、フィルム時代の広角レンズはデジタルカメラのセンサーにとっては厄介な存在というわけだ。

フジフイルムのX-Pro1特設サイトには、次のように書いてある。

コンセプトを実現するためにまず考えたのが、「フランジバックを短くすること」です。フランジバックが短いと、明るい広角レンズの周辺部の光も無理なくセンサーに届けることができ、レンズ全体の小型化にも貢献します。

そして、もうひとつ考えたのが「最後群レンズを大きくとる」ことです。光の最後の出口である後群に大きなレンズを配置することで描写性能があがります。また、前部のレンズを小さく設計することができるため、レンズ全体をコンパクトにすることができるのです。

2: 最高の光学性能と操作性の追求 | FUJIFILM X-Pro1より

「最後群レンズを大きくとることで描写性能があがる」というあいまいな書き方をしてあるけど、後玉を大きくすることでセンサーへの入射角をできるだけ垂直に近づけているということだろう。これはフォーサーズのテレセントリックにも通ずる話だけど、フォーサーズの場合はミラーがあるためバックフォーカスを長くとっているのに対してXマウントの場合はできるだけ短くと正反対なのが面白い。

ともあれ、デジタル時代の新設計マウントは、今後光学的に最適化したレンズを発売していくことを前提にしているわけだから、当然ながら過去のレンズは想定していないということだ。
純正でMマウントアダプターを出しているわりにはあんまりじゃないですか、フジフイルムさん。

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SWHだけではなく、第2世代エルマリート28mmもわりと周辺は甘い。35mmはまだ試していないけど、たぶん50mm以上くらいしか使い物になりそうにないんじゃないかというのがいまのところの結論。
そういう意味では、どんなレンズが来るかわからないデジタルライカやGXRのMOUNT A12は周辺まできっちり解像しててえらいと思う。

というわけで、X-Pro1は純正Xマウントレンズを使うべきということを強く確信した次第であります。

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