走っています、山を走っています
5月9日に突然思い立ってランニングをはじめて、ちょうど3ヶ月。
まさか自分でも定期的に走るようになるなんて思ってもみなかったけれど、なんとか今のところ週に2〜3は走るという生活を続けている。
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走りはじめたきっかけ
そもそも走り出したきっかけはというと、4月に実家に帰省した帰り道、倉敷のチボリ公園跡で水遊びをして靴が濡れてしまった子どもたちのためにサンダルでも買おうかと三井アウトレットパークのナイキのショップに入って目にしたNike Freeがあまりにもかっこよかったというよくわからない理由によるものだ。
それからいろいろ調べたら、そういえば一時期Nike + iPodが流行ったよなぁとか、今はiPhoneアプリが出てて便利になってるとかで、Nike+ Runningアプリでランニング履歴が管理できるの楽しそうだなぁと。今まで走ることに全く興味がなかったので、FacebookやTwitterで流れてくるランニングアプリのシェアもスルーしてたくせに。
さて、走ると決めたらまずは靴だ。
もちろん、最初に一目惚れしたNike Free 5.0にするつもりで近所のスポーツ量販店に行ったのだけど、いつまで続くかわからないランニング、しかもシューズ以外にもウェアなんかも買わなければならないのでシューズにいきなり1万以上はかけられないなという判断から、ニューバランスのM635という汎用入門トレーニングシューズを買ってしまった。ソールは柔らかめでFreeに近いかなぁと思って。あとから考えたら、これが泥沼の入り口だった……。
そして、ランニング1日目。朝6時に起きて張り切って5km走った。昔とったなんとやらで、意外と走れた。走ったのはいいのだけど、数日後から右膝の外側が痛くなって歩くのもままならないことになってしまった。いわゆるランナーズニーというやつらしい。ここ10年以上ほとんど運動らしい運動をしていないのにいきなり5kmも本気で走ってしまったからだ。
そんなわけで、ランニングは1日にして断念。しかし、走ったあと爽快感とiPhoneアプリでの管理による達成感は楽しすぎた。なんとか続けたい。膝の痛みが治まるまでしばらく休養してから、ウォーキングに切り替えた。
道具にはまる
2日に1度くらいの割合でウォーキングを続けながら、情報を集めまくった。その中でわかってきたのは、
- Nike Freeに代表されるような「ベアフット(裸足)」系シューズでいきなり走ってはいけないということ。
- ランニング初心者は踵が厚めのソールのシューズのほうがよいということ。
- シューズはつま先に1cmくらい余裕があるほうがいいというのは必ずしも正しくないということ。
- 日本人は幅広甲高な足型だと言われててそう思い込んでいたけど、どうやらそうでもないらしいこと。
どうやら最初に買ったニューバランスのシューズは失敗だったぽい。ウォーキングで運動に慣れて走れるようになるまでに、ちゃんとしたランニングシューズを買わなければ! と思いはじめるといてもたってもいられなくなって、昼休みに食事もほどほどでスポーツ店に向かい試着を繰り返したりした。
この時点で候補に上がっていたのは、アシックスのGT-2000 New York2だった。アシックスはダサいけど性能は折り紙付きで学生時代は僕もアシックスのシューズ愛用していた。去年の秋モデルなら値段も手頃だし色も好み。もうアシックスに決めてしまおう、と思った頃に突如現れたのがアディダスだった。
現在のマラソントップランナーは軒並みアディダスを愛用しているらしい。そんな情報からノーマークだったアディダスが急浮上。ちなみにこのときすでにナイキは選択肢になかった。本格的に走っている人でナイキがいいと言っている人はウェブ上を見渡してもあまりいない。
アディダスは近年ランニングシューズに力を入れていて、シューズ界の現代の名工、元アシックスの三村仁司氏と専属契約を結んでいるそうだ。いままでアディダスといえば幅の狭いヨーロッパな靴というイメージがあったが、Adizeroシリーズは日本人の足型をベースにしていて云々という宣伝文句にやられてしまい、買う前からすっかりアディダス派になってしまった。
一時はGT-2000 New York2に傾きかけていたのに、結局選んだのは、アディダス Adizero Tempo 6だった。靴のせいで体を壊したくなかったので、Adizeroシリーズの中でも最もソールの厚いモデルにした。のちのちもっとレース寄りなシューズを買ってもジョギングやLSD用に使い分けられると思ったからだ。もっとも、いま現在でも使い分けるほど高度なトレーニングはしていないのだけれど。
また、アディダスは、メーカー直販でオンラインショップをやっていて、これがわりと値引き率が高いうえにしょっちゅうセールをやっていてかなり使える。ウェアのデザインもアシックスみたいにダサくないし、ナイキみたいにいやらしくないし、ちょうどいい。今まで日課だったマップカメラの中古巡回は、アディダスオンランショップのセール品巡回に変わった。あっという間にアディダスのウェアが増殖していった。
アプリにもはまる
ランニングをはじめたきっかけの中で、Nike+ Runningアプリを使ってランニングログを記録したいというのはわりと大きなウェイトを占めている。なんでもかんでも記録してとっておきたい。あとで見返すかどうかわからないけどとっておきたい。僕はログおたくなのかもしれない。
ウォーキングに切り替えてからは、Nike+ Runningで記録すると走ったのか歩いたのかの区別がわかりにくいので、Runtasticを使うようになった。Runtasticなら、ランニングやウォーキングに加えて自転車やその他のトレーニングのログも一括で管理することができる。ランニングのログが溜まっていくというのは楽しい。こういうアプリがなかったらたぶん続けられなかったと思う。
その後、RunKeeper、さらにGarmin ConnectとStravaに移行して、現在では、ランニング時にNike+とStravaを同時起動して、ランニング後にRunkeeperとGarmin Connectに手動でアップというやっかいな作業をしている。
そして、走りはじめた
さて、そうこうしながら、ウォーキングを続けて2週間ちょっと経ったある日、息子が一緒に行きたいと言うので連れていって軽く走ったりしているうちに、走っても右膝がまったく痛くならなくなっていることに気がついた。走れる、走れるぞ。その日、息子と1km走ったあと、さらに一人で4kmほど走ってみた。走り終わってからわずかに痛みが出てくるくらいで前みたいに途中で痛くて走れなくなるということはなかった。
それからしばらくの間、週2〜3回、だいたい5時ごろ起きて6時前に出発して5km程度走るというという日々が続いた。それまでどちらかというと朝は苦手でぎりぎりに起きて急いで支度をしてという生活をしていたのに、わりとすんなりと早起き生活に移行できた。明日も早く起きて走るぞ、と思って寝ると翌朝ちゃんとすっきりと起きれるようになった。そして、そのペースにもすっかり慣れた。朝時間がとれない場合は、夜仕事から帰ってから走ることもあるけれど、夜走ると翌朝疲れが残ってつらいので極力朝走るようにしている。
トレイルランニングへ
走り出してから、ランニングシューズやウェアへの欲望はさらに高まっていった。毎日ネットでいろいろな情報を調べるうちに、山を走るトレイルランニングという分野があることを知った。ちょうどその頃、ウッディパル余呉主催の「余呉湖をめぐるナイトハイキング」に参加したりしてアウトドア熱が高まっていたこともあって、どうせ走るなら山を走りたいと思うようになっていた。トレイルランニングは、普通のランニング以上に使用する道具がたくさんあって魅力的だった。
実は叔父が登山をやっていて、僕が高校の頃に八ケ岳で遭難して亡くなっている。それから、家族で何度か追悼登山に行ったりして、学生時代に登山を始めるきっかけは十分にあった。富士山にも登ったことがあった。しかし、当時写真に夢中だった僕は、山よりも外国の街に行って写真を撮るほうが楽しくて、登山に興味を持てなかった。あれから十数年、歳をとって今なら山にはまれそうな気がした。しかも、ひとりでハイキングに行くのはなんとなく気が引けるけど、走るのなら大義名分があって朝のランニングの延長で気軽に行けそうなのもよかった。(もちろん高い山や難易度の高い山は初心者のうちは単独では行かないけど)。
トレイルを走るなら、靴も専用品を。そう思ってたどり着いたのがニューバランスのミニマスシリーズだった。一旦クッション系にいってまた裸足系に戻ってきた形。そして、シューズのドロップ(踵とつま先の高低差)のことを知った。
アントン・クルピチカとミニマリスト
(随時書き足していきます)