「風の旅人」のWebサイト

久しぶりに写真雑誌「風の旅人」のサイトを見て見たら、ちょっとリニューアルしていたうえに、編集長の佐伯剛さんのブログがスタートしていた。

ブログ自体(風の旅人 編集便り〜放浪のすすめ〜)は、去年からはじまっていたようだけど、新たに2月から、

というコーナーが設けられている。

どれも興味深い話題で、なにより大好きな雑誌である「風の旅人」の方針というか考え方がWebを通して読めるというのが素晴らしいことだと思う。

とくに、私の写真論 第4回“奇跡的な一瞬”については、情熱大陸で梅佳代を見たときに感じた違和感がうまいこと書かれていて、なるほどと思った。ちょっと極論過ぎるとも思うけれど、ぼくはこういう極論はわりと好きだ。

というわけで、ますます風の旅人が好きになった。
というわりには最近買っていないのでちゃんと定期購読したいと思っている。

中山うりに夢中

中山うり「DoReMiFa」

中山うり「エトランゼ」

先々週の世界ふしぎ発見で、雲南省の特集をやっていたのを見たのだけれど、ふしぎ発見らしい中途半端な内容だったのはさておいて、気になったのはエンディングの曲。
ちゃっかり録画していたのであとで見てみたら、中山うりの「虹のパノラマ」という曲だった。
「中山うり」という名前が強烈で、あまりに気になっていろいろ調べているうちに、すっかり気に入ってしまった。

アコーディオンの弾き語りという独特のスタイルで、「アコーディオンを抱えたシンデレラ」といわれているらしい。さらに、「ミラクルボイス」といわれる声は、UAと中納良恵を足して2で割ったような感じ。
ミュージシャンなのに美容師もやっていて、CDデビュー前にフジロックに出演、ワンマンライブを10回以上もやっていて、iTunes Storeのフリーダウンロードで大ヒットになるなど、さまざまな逸話があるようだ。


2007年にソニーミュージックからデビューして、すでに2枚のアルバムを出している。さっそく2枚とも注文した。
iTunes StoreでもCDデビュー前の曲が購入できるようだけど、残念ながらソニーミュージックからCDを出したためにデビュー後のアルバムはiTunes Storeでは売っていない。

オフィシャルサイトにPVがアップされているようで、YouTubeにもあった。

「虹のパノラマ」 世界ふしぎ発見のエンディング。残念ながらライブの一部分のみの映像。二枚目のアルバム「エトランゼ」に収録。

「マドロス横丁」 一枚目のアルバム「DoReMiFa」に収録。iTunes Storeでも購入可能。YouTubeには、他にも去年のRISING SUNでのライブ映像があった。

「笑う月」 二枚目のアルバム「エトランゼ」に収録。iTunes Storeにはライブ版もある。


というわけで、久々にいい音楽に出会った感じでとてもうれしい。
5月には大阪でライブもあるそうなので、ぜひ行きたいと思っている。

Aperture 2 をさっそくさわってみた

Aperture 2

発表当日に注文したAperture 2だけれど、発送までに時間がかかるらしい。おそらく週明けくらいには届くのだろうけど、待ち切れなかったので試用版をダウンロードしてインストールしてみた。

すでにAperture 1.5がインストールされている場合は、トライアル用に別のライブラリがつくられるようになっている。二度手間になってしまうので、既存のライブラリをアップデートしようと試みたけれど無理なようだ。
トライアル用のライブラリをつくって、手動で既存のライブラリの中身をコピーしてみたが、これも認識せず。
仕方なくファイルメニューの読み込みで、既存のライブラリのプロジェクトを指定して読み込むことにした。
ちなみに、Apertureのライブラリはパッケージ化されているので直接ライブラリ内のプロジェクトを読み込むことはできない。いったんFinderで「パッケージの内容を表示」して、中のフォルダのエイリアスをデスクトップにでもつくっておけば、読み込みのときにライブラリの中にアクセスできる。といっても、ライブラリ直下にプロジェクトがある場合は無理だろうけど。
まあ、正規版が届いてからインストールすれば、問題なくライブラリをアップデートしてくれると思う。

さて、使い心地はというと……。

とりあえず、動作速度は恐ろしく改善されている。Lightroomと互角くらい。
いままで、なにかするたびにカーソルがレインボーになっていたのが嘘のようにさくさくきびきび動く。

インスペクタは左にまとめられタブで切り替える

インターフェイスは大幅に変更になって、右にあった現像のパラメータやメタデータなどのインスペクタは左のプロジェクトパネルと統合されて、タブで切り替えるようになった。Capture One 3.x系のインターフェイスに近い感じだ(もっともCapture Oneの場合は左右どちらでも切り替えることができるけど)。
パラメータを変更する際にうっかりカーソルを右へ持っていきそうになってしまうけれど、じきに慣れるだろう。そもそもCapture OneからApertureに乗り換えたときは、逆のことが起こっていたわけで、元に戻ったと考えればあまり苦痛はない。
しかも、パネルが左に集中したことで、ビューア画面がより広く使えるようになったのはいいことだと思う。

また、今までウィンドウ上部のツールバーにあった選択・回転・傾き補正・クロップといったツール類がLightroomと同じようにビューアの左下に移動している。これらのツールはたいていキーボードのショートカットを使うのでどこにあってもいいような気もするのでどこにあってもかまわないけれど、結果的に後発のLightroomの真似のようになってしまったのは少し悲しい。


ツール類はLightroomと同じくビューアの左下にまとめられた

ちなみに、「スポットとパッチ」ツールに加えて「レタッチ」ツールというのを新たに実装したようだ。Photoshopの修復ブラシもしくはスポット修復ブラシのようなもので、いままでPhotoshopで行っていた作業がApertureだけで完結させられるようになる。が、精度としてはPhotoshopやLightroomほどのものではなさそうで、けっきょくPhotoshopで仕上げをしなければならないような気がする。この点ではPhotoshopのノウハウを詰め込んだLightroomに軍配ありといったところ。

その他、細かいところでは、パラメータの調整がカーソルで可能になった。これは大きな進歩。というか、いままでできなかったのがおかしい。
また、現像エンジンも大幅に進化しているようで、E-1のRAWを読み込んだときのデフォルトの絵がどぎつかったのが自然になった。ラーメンノイズも改善されている。
サポート外のカメラでもDNGに変換すれば読み込めるようになったのもありがたい。これで、GRやR-D1sのRAWも正式サポートではないけど扱える。試しにVueScanでスキャンしたDNGも読み込んでみたが、こちらは無理だった。残念。
それから、ビネットやハイライト復元などの機能強化も重宝しそうだ。
あとは、歪曲収差補正があれば文句なしといったところか。

* * *

そんなわけで、まだちょこっとさわっただけだけれど、1.5から考えるとまったく別物といっていいほどの正常進化を遂げているなぁというのが感想。
すでに現像ソフトとしてはLightroomにユーザを持っていかれて忘れ去られた存在ではあるけれど、画像管理 + 現像という観点でいくと右に出るソフトはないのではないかと思う。Lightroomはライブラリ機能としてはいまいちだし。

いままで食わず嫌いだった方、ぜひ一度Aperture 2をお試しあれ。

E-1が故障

昨日、仕事で写真を撮っているときに、なんの前触れもなくE-1が故障した。
途中で画像を確認して気がついたからよかったものの、そのまま続行していたらと思うと恐ろしい。

症状はというと、どうやらシャッター幕の一部(たぶん後幕)がばらけてしまったようで、撮影した画像は、中央部分が光線漏れしたようになる。まるで心霊写真のようだ(下の写真を参照)。
バルブにしてカメラの内部を覗いて見ると、外れたシャッター羽根が1枚、顔を出していた。
おそらく、シャッターユニットを交換しないといけないだろう。

壊れた状態で、何枚か撮ってみた。
外れてしまったシャッター羽根が、撮るたびに違う場所に移動して毎回違った写り方をするようだ。


途中で裏ぶたを開けてしまったフィルムみたい。


外れた羽根のせいで毎回違った写り方をするようだ。


レンズを外して露光したらこんなのが撮れた。


思えば、丸4年もノーメンテで働いてきたのだから、そろそろシャッターがいかれてもおかしくない頃だったのかもしれない。これを機にオーバーホールもしてもらって、リフレッシュしてやろうと思う。

さて、そうなると、にわかにE-3が気になってくるのも事実で……。
うーん、どうしたものか。

Aperture 2 が登場

Aperture 2

アップルから、Aperture 2が発売された。

遅れて登場したAdobeのLightroomが確固たる地位を築いてから、アップルもApertureの開発にはあまり力を入れなくなったのかなぁと思いきや、登場から2年ほどでメジャーアップデート。
ユーザとしては、うれしい反面、予定外の出費にちょっと困ってしまうところだ。

新しいApertureは、新しい画像処理エンジンを搭載し、さらに高速になっているそうだ。
そして、さらに100を越える新しい機能が追加されているということらしい。ほんとうか?

ざっと見たところでは、飛んでしまった階調を復元するハイライト復元機能や、過飽和状態をさけて彩度を上げるヴァイブランシー機能、周辺部の減光を修正するビネット機能、さらにはPhotoshopのコピースタンプ(もしくはパッチツール)のような機能もあるようだ。
ついでにレンズの歪曲収差補正があればパーフェクトなところだけれど、残念ながら実装されていない。

ともあれ、ストレスなく動くようになって(この部分は期待が薄い)、さらに機能が追加されたとなれば、これはアップグレードしないわけにはいかない。
というわけで、さっそくアップルストアで注文した。
ほんとうは今月PhotoshopをCS3にアップグレードしようと思っていたのに、これで先送りになってしまった……。

* * *

ところで、いままで何度か書いてきたけれど、Apertureは残念ながらE-1のRAWと相性がよろしくない。バージョンアップして、どのくらい改善されたかは楽しみなところだけれど、それもあまり期待できなさそうだ。
実は、Apertureが登場したときから気になっていたのだけど、仕様には、オリンパスのRAW形式「.ORF」が書かれていない。実際には現像できるし、カメラ機種としてもサポートされているのだけど、いかにオリンパスの一眼レフがアップルの眼中にないかがよくわかってしまう。

E-3の普及でこのあたりも改善してほしいところだけれど、RAWサポートのページには、なぜかE-3の名前すらないところが悲しい。
確か、前のOSアップデートで対応したはずだったと思うのだけれど。

と思ったら、勘違いだった。そもそもE-3の購入を先送りにしたのはApertureの対応が遅れてるからだというのをすっかり忘れていた。
すでに後から発売されたD3や1Ds IIIに対応しているというのに……。

そんな不信感満点のApertureだけれど、インターフェイス的には最高で、今後とも末永くつきあっていきたいソフトだと思っている。
ついでにR-D1のRAWにも対応してくれないかなぁ、って、オリンパスでさえこの状況なのだから、無理だろうなぁ。

22歳のイノウエ、旅についておおいに語る


HEXAR RF / Summicron 50mm F2(1st)2000年8月 昆明を旅行中のイノウエ

引っ越しのとき荷物を整理していたら、あるMDが出てきた。
7年ほど前に探検の殿堂で旅の写真を展示させてもらったときのギャラリートークの様子が収録されたものだった。

当時22歳。旅から帰ってきたばかりで尖っていたのだろう。今からは想像がつかないほどしゃきしゃきとしゃべっている。
自分の声を聴くのは気恥ずかしいけれど、もはやそんなことを通り越して他人の話を聞いているような気分だった。自分のことなのに、まるで同一人物とは思えない。

当時のぼくは、なにか大事なものをたくさん持っているようだった。
この7年で徐々に失っていった大切ななにかを。

スガシカオではないけれど、あの頃の未来にぼくらは立っているのだなぁと想う。

当時のぼくは、今のぼくを見てなんと言うだろうか。
きっと怒られるに違いないと想う。

あれから7年、いまだに整理のつかない旅の写真たち。
「あの旅」から抜け出せないまま時間だけが過ぎていく……。

* * *

だから今日、久しく怠っていた旅の写真のスキャンを再開した。
いつか、この写真の整理が終わるとき、ぼくは次の一歩を踏み出せそうな気がする。

ついでに当時の写真が出てきたので、お恥ずかしながら載せてみた。
昆明のデパートのエスカレータで鏡に映った自分の姿。
彼に負けないように、日々生活しなければという自戒の念を込めて……。

PMA2008 収穫は?

実は先週末から風邪を引いてしまって、朦朧としながら日々を過ごしていたのだけれど、世間ではPMAの開催されていて、しかも気がついたときにはすっかり終わっていた。

日本のカメラメーカーは年末に新製品ラッシュだっただけに、今回のPMAでは目ぼしい発表といったらペンタックスのK20Dくらいかと思っていたら、シグマのDP1が!



一昨年のフォトキナで話題になって、すでに記憶の彼方だったのに、ここへきて春ごろの発売が決定したという。ベータ機のサンプル画像も出回っていて、見たところかなり期待できる模様。
しかも、後ろのダイヤルにマニュアルフォーカスの距離が書いてあるのがなんともユニーク。このダイヤルを回していったら「Auto」ポジションがあって、GRのダイヤルのようにプッシュ式になっていて親指AFが可能とかいう仕様だったらいいと思う。まあ、そんなうまい話はないだろうけど。

サンプル画像は、さすがフォビオンといったきりきりした解像度のものばかり。これでモノクロにしたらさぞおもしろいだろうなぁと。でもそうしたら三層センサーの意味がなくなるような気もするけれど。

上記リンクのサンプルなんて、コンパクトカメラとは思えない解像度である反面、絵に描いたみたいな不思議な描写になっている。うーん、これはどうなのか。

いずれにしても、手持ちの初代GR DIGITALもくたびれてきたところだし、R-D1sとの併用を考えても、手に入れておかなければならないカメラだろう。

* * *



もうひとつ気になったのは、フジが展示していた折りたたみの中判カメラのモック。今になってフィルムカメラの新製品とはさすがフィルムメーカーだけある。
正式には決まってないそうだけどGF670という名前がついていて、今年のフォトキナで最終モデルを出品して年内発売を目指すそうだ。
残念ながらぼくは、67というフォーマットがあまり好きではない(マキナを我慢する口実でもある)けど、かわりに同じ折りたたみのフジカGS645が気になりはじめた。
まあ、中判カメラ買ったところで、けっきょく撮らないんだろうけど。

さて、DP1の発売に向けて資金を調達しなければならない。
またE-3が遠ざかって行く……。

尾賀商店の珈琲セブン社


R-D1s / M-Rokkor 40mm F2

遅ればせながら、尾賀商店に移転した珈琲セブン社に行ってきた。
尾賀商店の中に移転したのが11月だから、3ヶ月遅れということになる。

なんだかまるで、前のお店をそのまま持ってきたという感じ。
しかも、今度は尾賀商店の店内ならどこでもコーヒーが飲めるようになっている。

近江八幡なので、以前よりさらに遠くなってしまったけれど、月に1度くらいは行けるような時間に余裕のある生活がしたいところ。




GR DIGITAL





R-D1s / M-Rokkor 40mm F2





R-D1s / M-Rokkor 40mm F2





R-D1s / M-Rokkor 40mm F2


場所がちょっとわかりづらいけれど、彦根から行くと酒游館の1本手前の通り(よけいわかりづらいか……)。駐車場もあり。
ぜひ一度。

谷汲山華厳寺


R-D1s / M-Rokkor 40mm F2

時間があるときにじっくり書こうと思っていたのだけれど、それじゃあいつまでたっても書けないままなので、ひとまず写真だけでも載せてみようと思う。正月3日に岐阜の華厳寺に行ったときのもの。賞味期限切れだとは思うけれど……。

ほとんど思いつきで行ったので予習はもちろんのこと、さらに復習もしなかったのでどういういわれがあるお寺だとかそういうのはよくわからない。グーグル先生に聞いてください。

2枚以降はモノクロで。




R-D1s / M-Rokkor 40mm F2





GR DIGITAL





GR DIGITAL





R-D1s / M-Rokkor 40mm F2





R-D1s / M-Rokkor 40mm F2


正月休みにR-D1sでレンズテストでもとか言っておきながら、R-D1sにはロッコール40mmがつけっ放しになっていた。開放はF2と明るく換算60mmとなるとほとんどこの1本で行けてしまう。引きが足りないときはGRを使えばちょうどいい。
銀塩ライカのときは、ズミクロン50mmとエルマリート28mm(もしくはMロッコール28mm)の組み合わせがほとんどだったので、ちょうど違和感がないところがいい。


次回は、実家に帰省したときに行った宮島・尾道・鞆の浦の写真を掲載予定。

エルゴソフトがegbrigeの開発を終了

ついさきほど、エルゴソフトから「パッケージソフト事業終了のお知らせ」というメールが届いた。


当社は創業以来一貫してMacにおける日本語環境の向上に務めて参りました。とりわけ日本語ワープロ「egword」ならびに日本語入力システム「egbrigde」シリーズはMacintoshが登場した1984年から24年の長きにわたり、ユーザの方々から高い支持を受けて参りました。

このたび、Mac OS Xにおける日本語環境の成熟などから、パッケージソフト事業を終了する時期であると判断するに至りました。
ユーザの皆様には「egword」ならびに「egbridge」を24年の長きにわたりご支持いただきましたことを心より御礼申し上げます。



ぼくは、Macを使うようになってからずーっとegbridge(ユニバーサルバイナリになる前は大文字表記の「EGBRIGE」)を愛用してきた。はじめて使ったのはバージョン11だった。
メールの文面には「24年」と書いてあるから、ぼくがegbrigeを知るはるかはるか昔から存在していたわけだ。Wikipediaによると、バージョン1が登場したのが1985年。初代のMacintoshが登場した翌年ということになる。
egbrigeの長い歴史からすると、ぼくが使っていた期間はたかだか1/5程度でしかない。しかし、ぼくにとってはものすごく思い入れのあるソフトであることは確かだ。
最終バージョンである「egbridge Universal 2」こそ注文しそびれていたけれど、いままで新しいバージョンがでるたびにこまめにアップグレードしてきた。
細かいところまで気が利いていて、ぼくにとってはなくてはならないソフトだった。

たしかに最近のことえりは、昔ほどおバカではなくなったけれど、それでもegbridgeが必要ないとは全然思えない。
ATOKはどうも馴染めないし、しばらくはegbrideを使い続けることになるんだろうと思う。

それにしても、大好きだった製品が開発終了になるというのは悲しいものだ。
さっそくなくならないうちに「egbridge Universal 2」を注文しておこうと思う。

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